肉は肉屋で

Israel 7 015 Store with flesh, Jerusalem 2005.jpg
«Israel 7 015 Store with flesh, Jerusalem 2005». Disponible bajo la licencia CC BY-SA 3.0 vía Wikimedia Commons.

肉は肉屋で買うのである。肉は魚屋では売っていない(肉屋ではたまに魚が売っているが)。何をあたりまえのことを、と思われるかもしれないが、この国に来て肉を肉屋で買うようになった。

日本を含め以前住んでいた国では、肉はスーパーで買った。東南アジアではまぁ、市場で買ったりもしたが、スーパーで買うことの方が圧倒的に多かった。もちろんこの国にもすべてを扱ったスーパーはあるし、それほど珍しいものでもない。しかし、やっぱり肉は肉屋で買うことが多いのである。

何もこの現象は肉だけではなく、野菜は八百屋で買うし、魚は魚屋で買う。ハムはハム屋(肉屋ではない)で買い、胡麻だの乾物だのは乾物屋で買う。食べ物だけではない。文房具は文房具屋、電池は電気屋、おむつはおむつ屋(子供から大人までの)だ。

さて、肉屋には肉が並んでいる。当然の光景だ。この国は牛肉消費大国なので、ほとんどが牛肉である。大小さまざまな塊肉がどかんどかんと置かれ、ときどき牛タンがどーんと一本おいてあったり、皮のはがれた尻尾もあったりする。

わたしは牛肉の料理を余り知らず、部位の名前もあまりわからないので、適当に指差して、これはなんて言うの、これはどうやって食べるの尋ねるつつ、これをこのくらいちょうだい、などと言って買ってくる。店先に並んでいる肉は塊肉で、1キロちょうだい、というと、気持ちよくすぱっと切れる包丁で1キロ分を切り取って売ってくれる。100グラムちょうだい、などというと、かわいそうな視線を投げられかねない。

肉は肉屋で、魚は魚屋で、というのは一見面倒な買い物に思える。大型スーパーですべてをカートに入れる買い方は簡単と言えば簡単なのだ。しかし、味気ない。

当然ながら、肉屋は肉の、魚屋は魚のプロフェッショナルである。いつ入荷されたのか、産地はどこで、養殖なのか、どうやって食べると美味しいのか、聞けば答えてくれるし、何度もいくと顔なじみにもなる。そういう人間的コミュニケーションがあたりまえにあるのが嬉しい。

さて、今日はどこで何を買うことにしようか。

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