こどもは褒めればいいってもんじゃないらしい

ちょっと強めのタイトルだけれど。褒めることを否定しているのではなく、褒め方の問題。

以前、『なぜ子育てに賞罰を持ち込むべきではないのか』というポストでも少し触れたけれど、どうやら「褒める」という行為がやり方によってはプラスにならないどころかマイナスに作用するらしい。このポストで触れた『親業―子どもの考える力をのばす親子関係のつくり方』は1977年に書かれた本だけれど、最近の研究結果がこの説を証明してきている。

ワーオ! ユーアーワンダフル! 系の、私から見ると、そりゃオーバーすぎないか、と思うような豪華な褒め言葉を大声で叫ぶ北米人などをみると、この本を思い出す。これらのオーバーすぎる褒め言葉、しかも「子ども自身」を褒めるこれらの言葉は、こどもの自尊心を低める原因になりかねないらしい。

多くの親は子どもを褒め、子どもにいい気分になってもらいたいと願う。それで子ども自身が自分を誇りに思ってほしいし、そう思って褒める。あなたはすばらしい! 天才! 上手ね! そしてこれらの言葉が、親の願いとは裏腹に、子どもの自尊心を傷つけているとすると… 親の気持ちとはいかに独りよがりなものか。

When Praise Hurts: The Psychology of Gushing | Wray Herbert

この記事によると、研究者が何人かの7歳から11歳の子どもとその親を調査したところ、派手に褒められる子のほうが自尊心が低いという結果がでたそうだ。そこで研究者はもうちょっと調査した。

子どもを集めてゴッホの絵の模写をさせた。それに対して、プロの画家からオーバーな褒め言葉、普通の褒め言葉をいわれるか、或は褒めてすら貰えない。それから子どもたちのもっと難しい絵に「挑戦したい気持ち」を調べた。そのときには「これらにもチャレンジしてみるとすると、きみはおそらくたくさんミスをするだろう。でもきっとたくさんのことを学べるよ!」と言って次にチャレンジするかどうかを問う。結果は、自尊心の低い子が過剰な褒め言葉を受けた場合、次の挑戦に対して消極的で、自尊心の高い子は大人のいうことに励まされた。

これはどういうことか? 科学者曰く、わたしたちが子どもを褒めるとき、その褒め言葉は将来に対する期待をメッセージとしておくっていると言う。普通に褒めるときは「わたしたちが決めた基準まで達したね、よし」というメッセージ。オーバーな褒め言葉の裏では「今日あなたはすごい高いレベルのことをやってのけた。だから今後も、この非現実的に高いレベルを維持しつけなさい」というメッセージが送られる。この期待に答えることに失敗しないためには? チャレンジをしないこと、となってしまう。

「褒めればいいってもんじゃない」なんてタイトルにしてしまったが、これは厳しくすればいいとか、褒めるな、と言っているわけではない。褒め方にも技術が必要らしい、ということが言いたいのだ。

育児書なんかを見ていても「褒めましょう」としか書かれていないことが多い。具体的にどう褒めるべきか、というのはわからない。

元々私は子どもの相手が苦手で、どうやって褒めたりかかわったりしていいのかわからなかった。周りを見るとやっぱり、ユーアーワンダフル! 系の褒め方をする人の方が声も態度も大きいので目に留まりやすく、ああ、あれが褒めるってことか、と思ってしまっていた時期もあった。が、根本的に自分にそれが染み付いていないので、上手に出来ないので、オーバーにいうのはあまりやっていなかった。

ただ、言葉の選び方がとっさにわからない。語彙が少ないためか。子どもが絵を描いたら「素敵ね」という。「この青の感じとか私好きだな」っていう。これくらいならいいのかなぁ、と思っている。が、子どもが何かをひとりで出来たら、ついつい「すごいじゃん!」と言ってしまう。この「すごいじゃん!」が便利すぎて連発してしまうが、これはちょっとオーバーすぎるのかもしれないし、あんまり奇麗な言葉でもない。気づいたら子どもも「すごいじゃーん!」と自分でいうようになって、気をつけないと、と思っている。

言葉って、すごいパワーがあるからね。

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