約2年ぶりのアルゼンチン所感

約2年ぶりにアルゼンチンに帰ってきた。以前と同じ家、同じ大屋さん、同じ交通整理のおじさん。同じ乾物屋で同じおじさんがHola! と声をかけてくれる。同じ八百屋、同じスーパー、同じ服屋、同じ洗濯屋、働く人もみんな変わっていない。

2年近くのときが経ったとは感じられないほど、何もかもが以前と同じだった。なんだろうこの安心感。

でも、モノの値段は2倍になっていた。100ペソ札が飛ぶように消えてゆく。

けれどもドルに対してペソの価値が半分くらいになっているので、ペソで見ると2倍になっていても、ドルから計算すると2年前とだいたい同じだ(むしろちょっと安い?)。換金レートも相変わらず闇レートとオフィシャルレートの差が大きい。オフィシャルレートでは1ドル8.5前後、闇レートでは15.5くらいだ。2年前は、6,5とかなんとか言っていた気がする。

私たちの暮らす場所は、ブエノスアイレスと言ってもプロビンシアなので、コーヒーが一杯15ペソだった。2年前も10ペソくらいだった気がする。ブエノスアイレスのカピタルでは今は20とか25ペソだとか。

記録のために現状のいくつかモノの値段を書いておく。

品名 価格(ドル換算闇レート/公式レート)

  • イチゴ1キロ 24ペソ(1.6ドル/2.8ドル)
  • 空港からのタクシー代 608ペソ(40ドル/78ドル)
  • コーヒー1杯 15ペソ(1ドル/1.8ドル)
  • 絵本1冊 120ペソ(8ドル/14ドル)
  • ベビーシャンプー1本 21ペソ(1.4ドル/2.5ドル)
  • 洗濯屋1箱 50ペソ(3.35ドル/6ドル)
  • 牛肉(vacio)1キロ 70ペソ(4.69ドル/8.3ドル)

そんなわけでハイパーインフレ、それからデフォルトで世界から信用をなくしているアルゼンチン経済。そんな状態なのに、人々は2年前と同じところで同じ商売をして同じように肉を食い、ワインを飲み、昼にはしっかりシエスタで休んで暮らしている。

例えば、東京やバンコクは、2年もたつといろいろと変わってしまっている。人の入れ替わりも激しく、同じ店にいっても同じ人が働いているとは限らない。或は私の実家のある日本の田舎に2年ぶりに行くと、同じ店が同じ場所にあるが、シャッターがおろされたまんまになっている場所がものすごく増える。

なんだろうこのアルゼンチンの安定感(すごく不安定なのに安定しているふしぎ)。

アルゼンチン経済は安定したためしがなく、過去になんと7回もデフォルトを経験しているらしい。それでも人々は平気で暮らし、政府批判をしつつも強い愛国心を持ち、肉とワインとマテ、そして文化を愛している。

決して安定して落ち着いた国ではなく、かといって東南アジアのような新興国でもない。ゆっくりと落ちぶれていっているプライドの高いヨーロッパ気取りの南米国家。けれどもあまりの変わらなさに、なんだかほっとして、またここに暮らすのも悪くないなと感じている。

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