やってきました、生理前。今回は若干鬱方面なのか、それともプロゲステロンクリームのせいなのか、はたまた仕事を始めたストレスか、パッと目覚めることのできないここ数日です。
今回の生理周期は、前回の生理期間中にブラックストラップモラセスを消費しきってしまい、近場のスーパーで売り切れ、ブラックストラップモラセスなしのままもう既に排卵日を過ぎました。排卵日前後に、背中の痛み、偏頭痛があり、こりゃ排卵日だな、と気づいたので、プロゲステロンクリームを使いはじめました。
プロゲステロンとは
女性ホルモンにはエストロゲン系のものが3種類とプロゲステロンがあります。簡単にいうと排卵日まではエストロゲンが優勢で、排卵日以降はプロゲステロンが優勢である「べき」です。しかし、現代に生きる私たちはいろんなところから環境エストロゲンなどを摂取しているため、排卵日以降もエストロゲン値が下がらず、さらにプロゲステロンも上がらない、という不具合がおき、それがPMSをはじめとする女子の様々な諸症状に関係がある「かも」ということがいわれています。プロゲステロンを補充すると、いろんな問題が解決するぞ、とジョン・R・リーは言っています。
また、プロゲステロンは、様々なホルモンの前駆物質であり、プロゲステロンがないとエストロゲンもつくれない、ということになり、プロゲステロンを補充することは、エストロゲンの低いことが問題の更年期障害などにも応用できるのだそうです。
ちなみに排卵のある女性は一日12-24ミリグラムのプロゲステロンを作っているので、それを目標値として補うのがよいようです。
詳しくはこの本に書いてあります。
中央アート出版社
売り上げランキング: 23,157
この本にはいろいろ参考になることがありますが、今回は、本書の終わりの方にまとめられているプロゲステロンクリームの使い方について引用、紹介します。ちなみに、プロゲステロン製品にはクリームのほかにもオイル、カプセルなどもありますが、ドクターリーはクリームが一番調整しやすく処方なしでかえるのでオススメ、とのこと。
ちなみに、私が使っているプロゲステロンクリームはこれ。ワンプッシュで天然プロゲステロンが20mg含まれています(このプロゲステロン含有量は重要ですので、自分がどれくらい必要なのか調整しながら様子を見るのをお勧めします)。
プロゲステロンクリームの使い方
最新改訂増補版 医者も知らないホルモン・バランスより紹介します。あくまでも一部のみの情報なので、詳しく知りたい方は書籍に当たってください。また、実際のプロゲステロンクリームの利用は自己責任でお願いします!
前更年期(生理がまだある)の女性
一日に15-20ミリグラムを黄体期(排卵後生理前まで)の14日間のみ使用。月経がある=エストロゲンがつくられているので、エストロゲン補充をしてはいけない。効果を感じるまで3-4ヶ月かかる。4-6ヶ月経っても効果が見られない場合は専門家に相談すること。よくあるのは、ほかのホルモン(エストロゲン、アンドロゲンなどの不足)やコルチゾール値の過不足などがある。
更年期以降(生理がない)、或は妊娠が不可能な子宮の女性
1日あたり10-12ミリグラムを24-26日間使用。はじめる日はいつでも良い。1日2回にわけ、朝には少量、寝る前に多めにする。使用を休んでいる間に火照りなどの症状が出たら使用を休む前の2、3日は量を減らす。それでもダメならその3日間も使用をやめる。場合によっては生理周期が復活することもある。復活した場合は、前更年期の場合と同じく生理前の2週間だけ使用、出血の1、2日前に使用をやめる。プロゲステロンクリームにより、来るべき更年期を阻止しないように。
無排卵月経の女性
排卵がない女性はプロゲステロンが欠乏している。一日に約10ミリグラムを2回に分けて、排卵推定日から月経開始前日まで使用。通常の排卵のある女性のプロゲステロン生産量を目標に補う。
子宮内膜症の女性
妊娠中はプロゲステロンが多く、それがエストロゲン刺激による子宮内膜症を抑制していると考えられるので、妊娠状態に近づくようにプロゲステロンをクリームで補充する。28日周期の場合、8日目から26日目まで、一日24-60ミリグラム使用する。最適な量は調整しながら見つける。効果が感じられたら、効果が感じられる最低の量までクリームを減らす。改善が感じられるまでに数ヶ月かかる。
子宮筋腫の女性
黄体期に一日20ミリ程度プロゲステロンを補充。これが効果があることもあればないこともあるが、やってみる価値はある、という記述。
乳腺繊維嚢胞症の女性
黄体期に1日15-20ミリグラム。また、ビタミンE、マグネシウム、ビタミンB6も効果的(ブラックストラップモラセスに含まれる栄養素!)
エストロゲン補充療法を行っている場合
不正出血があるからといってエストロゲン補充をするのは間違っている、不正出血はプロゲステロン不足が原因であることが多い、とドクター・リーは書いている。プロゲステロンとエストロゲンを一緒に使う場合、エストロゲンの使用量を半分くらいまで減らし、更に少しずつ減らしていく。プロゲステロンクリームの使用量については言及なし。
PMS持ちの女性
PMSはストレスがあり、コルチゾールの値が高いのが普通だ。コルチゾール過剰はプロゲステロンの生産量を減らし、コルチゾールがプロゲステロンと共通の受容体を奪い合うことに繋がる。従って普通より多めに使う。最初の1、2ヶ月は、10日目から12日目にはじめて26から30日目までの間に60グラム入りのクリームを一本使い切るペースで使用。最初は就寝前に塗るのからはじめ、だんだん量を増やし生理前には思い切って全部使い切る。
偏頭痛
月経の10日前から使用。痛みの前兆を感じたら少量を塗ってもよい。
子宮摘出、卵巣摘出済みの場合
1ヶ月のうち24-26日間使用する。子宮、卵巣がないと様々なホルモンがつくられないため、プロゲステロンだけでなくほかのホルモンの補充も必要。
使い方のポイント
- 重大な副作用はないが以下の副作用が見られることがある(副作用の原因については本書に当たってください)。
- 眠気・倦怠感
- 浮腫
- カンジタ
- 腫脹性欲減退
- 軽い鬱
- エストロゲン欠乏症の諸症状
- 副作用が見られたら使用を中止するか量を減らす。特に眠気については、就寝前に程よく使うとよく眠れるようになるので、ちょうどいい量をみつけるとよい。
プロゲステロンクリーム、私の場合
今回の生理周期はプロゲステロンクリームをPMSの予防的に使っている。私が特に恐れているのは怒り方面の精神症状だが、鬱方面も症状がひどい場合全く動けないので、どちらにも触れすぎない程度になりたい。ただ、この本のPMS向け使い方にあるように、1回の周期で1本使い切るという使い方に出る勇気がなく(眠くなりすぎて生活に支障が出そうだし)、前更年期の女性的な使い方をしている。
今回は1週間ほどプロゲステロンクリームを使って見ているが、最初にワンプッシュ(20ミリグラム)使ってみたところもう全然起きられないので、この数日はその半分くらい(10ミリグラムかもう少し少ないくらいだと思う)を寝る前に使っている。
眠りが深くなったかと言うとそんなことはない。夜中に何度も目が覚めるのは変わらない(これは仕事を始めたストレスのせいなきもする)。それから、2、3日前は「生理前の鬱キタコレ」と感じる程度に朝が辛かった。今日はとりあえず死ぬほど肉を食べて元気を出そうとしている。
ただ、怒り方面の症状はまだ出ていない。といってもまだ生理1週間前なのでこれからどうなるかはわからない。
ドクター・リーの本を読んで、納得できたことはすごく多いのだけれど、本文に出てくる研究例などに、一体どこの誰がどういう研究をしたのかということが書かれていないことがいくつかあって、せっかく興味深い内容なのに、ときどきうさんくさく感じられることがあったのが残念。それから、時折訳がおかしいところもあった。
PMSだけでなく、更年期、前更年期などの女性にとっても非常に有用な情報が書かれているので、ホルモンバランスで悩んでいる方にはオススメ。